Image credit: fakelvis on Wunderstock (license)
私の経験が少しでも受験生の支えになり、最後まで勉強を頑張ってくれればと思っています。

私は2011年に医師国家試験を合格しました。
9月の模試で偏差値28・全国で下位3%に入り恐怖の中震えながら諦めずに勉強しました。
私の体験とその経験で至った国家試験の極意について述べたいと思います。
目次
私が医師国家試験の勉強を始める前に思っていた事
私は元々捻くれた学生でした。
学生の間の勉強にあまり大きな意味を見出せず、
できるだけ時間をかけずに、最小限の力で進級する事が私の善でした。
4年時にオスキーで60.11点と合格点の60点ギリギリの点数だった事を誇りに思っています。
加えて、大学入試の際にも部活が終わってから大逆転で現役合格した経験もあり、
ある種、テストへの得意意識も持っていました。
なので合格率が90%以上もある医師国家試験なんて
楽勝だ
と完全になめていました。
まさか、
人生で最大に苦しめられたあんなに辛い試験になるとは思いもしませんでした。
7月から勉強開始
6年時に1年間交換留学をしました。
留学中にも国家試験の勉強をするつもりでいたんですが、
1時間勉強した後に
「いやいや、今は国家試験の勉強ではなく海外で色んな経験をするべきだ!!」
という思考にいたり、1年間医学から離れた生活を送りました。
バーやクラブにネイティブスピーカーの友達と行くのも勉強勉強♪っと
7月に帰ってきてから医学の勉強再開です。
当時は主流であった予備校のビデオ講座を友達を同じように受講し、
模試を受けました。
結果は全国で下からギリギリ10%をギリギリ超えるラインでした。
これに対し私が思った事は
「もう合格圏内!やっぱり国試楽勝だ笑!」
今の方針で勉強続けて行けば自然と順位上がっていくだろう。
9月に受けた模試の成績
大学入試の際に部活を引退してからスイッチを入れて猛烈に勉強したように、
7月からは国家試験モードにして猛烈に勉強していました。
私はやる時は本当に真面目に勉強します。
試験までにやる内容を決め、月の目標、週の目標を決めて、適時修正しながら実直に勉強します。
9月に2回目の模試を受ける前は、
「きちんと勉強してるからだいぶ抜いたはずだ。20%以上には来てるんじゃないかな?楽しみだ」
と思っていました。
だが、現実は全く違うものでした。
全ての科目で学内最下位。
全国では下位3%に入り、偏差値は28.1台。
「俺、落ちる人じゃん」
と、落ちる事が現実味を帯びた瞬間、医師国家試験の不合格ラインという魔物の姿をリアルに感じました。
90%も受かる試験に落ちるって、悪い評価受けるじゃないか?医師人生に関わる大きな汚点!?
今決まっている研修病院もまた選び直しで、国浪でとってくれるのかな?
国浪すると合格率が70%台になり、1度落ちたらずっと受からないかもしれない。
さらに落ちるとさらに合格率は下がる。。
などさまざまな不安が頭を巡ります。
不合格ラインはサメのように逃げ遅れた人に襲い掛かります。
噛まれれば大怪我。しかも一度噛まれたら血の匂いに誘われて、また襲いかかってくる。
襲われるたびに逃げる事が困難になる。
この結果をもらったのが11月それから、踏ん張りました
11月から試験までの生活
一気に切羽詰まり余裕が無くなりました。
早く不合格ラインという魔物から離れたい。
勉強していない全ての時間が不安です。
睡眠時間は4時間半に減らし、
一人でご飯食べる時や移動の際には講義の音声を聞いていないと落ち着かない、
タバコを吸っていましたが、タバコ休憩をしている時間の恐怖でタバコを吸いたい欲求を感じなくなったため、
吸わなくなりました。
友人の結婚式の参加も断ってしまいました。。
溺れるようにもがいて勉強し、恐怖の不合格ラインから逃げまどいました。
心の支えは友人の存在と友人の励まし
そんな時に心の支えだったのは、友人です。
一年前に国試に合格した友人は
「国試は最後までファイティングポーズをとっていれば受かる!」
と言ってくれ、その言葉が私の支えになりました。
また、同級生で全国下位20%程度に入っていた友人と一緒に昼食をとるようになり、お互い激励しあった事で救いを得ました。
1回解いた問題を同じように間違える事や、
無限のテスト範囲への不安や、
他の受験者に追いつけるかという不安
共有してもらって本当に楽になりました。
友人の支えでどうにかテスト当日までメンタル崩壊を回避する事ができ、受験出来ました。
結果、毎日昼ご飯を食べていた友人と一緒に合格出来ました。
見過ごしていた事実
思い返せば、医師国家試験をなめていた私は以下の事実を見過ごしていました。
1、受験生は皆医学部生である
合格率90%。どうせ10%ぐらいあんまり勉強せずに受けてくるだろう。と心のどこかで思っていました。
でも、受験生は全員漏れなく、厳しい大学受験をくぐり抜けて来た医学部生です。
全員、ものすごく勉強してきます。
皆んな走り続けているので、少し走ったからと行って直ぐには追いつけません。
2、その中でも受験するのはさらにセレクションを受けている奴ら
学校によっては国家試験合格率を上げるために、
成績の悪い生徒を6年時に留年させ、
国家試験を受けさせないという事をやります。
この2つの厳しい予選を潜り抜けた強者が揃う全国大会です。
全員合格する実力がある集団でのハイレベルな戦いの場だったのです。
辿り着いた境地:医師国家試験を乗り越えるコツ
人一倍、医師国家試験の恐怖を思い知らされ、
全力で対処した私が思う 医師国家試験をクリアするコツは 以下の2点です
1、周りがやっている事をやる事をやる
医師国家試験は上10%になるために他者よりも高い点数を取る必要がある医学部の入試試験とは、
戦略が全く異なります。
人よりも少し深く理解するとか、より多く知っている必要はないです!
医師国家試験で必要なのはみんなと横並びになる事です。
勉強法に迷ったら多くの人がやっている方法がいいでしょう。
2、合格する気持ちを捨てずに少しづつ前に進む
試験範囲は無限、周りにつけられた差は埋まらない。でも諦めないで。
諦めた人や勉強の方向性を間違った人が勝手に脱落していくから。
逆に、落ちてしまう行動は、
1、独自の勉強法で勝負する事
あなたが今必要なのは、患者を助けるための臨床に則した知識や、完全に病態理解をするために基礎的な知識ではありません。
今あなたに必要なのは、国家試験に合格する知識です。
次の2月の試験のためだけに勉強している、その後の事はその後考えると割り切ってやった方がいいと思います。
2、気持ちを切らしてしまう事
国家試験は最後までファイティングポーズが取れるかの試験です。
もしくは、いくら辛くても試験範囲を遵守して最後までやり通すかが問われているように思います。
これは、医師になりガイドラインを 遵守して診療出来るかが問われているのかもしれません。

医師国家試験の登山のようなものかもしれません。
ルートは決まっていない、いつから登り始めてもいいが、時間が来た時に標高が高い所にいた人が合格する。
山道は多くの人が通った所には道ができ、歩きやすくなります。
回り道に見える事もありますが、歩きやすい道を順当に行くほうがいいです。
草をかき分けて登る道が近道のように見える時もありますが、道に迷ってしまい森にのまれてしまう危険があります。
多くの人が歩んだ道を、心を許せる友と、一歩ずつ歩んでいく。
それが医師国家試験だと思います。
まとめ
百戦錬磨の強者の中から90%が選ばれる医師国家試験は辛いものです。
皆、果たして自分は安全圏にいるのかと、不合格ラインの気配に恐怖を感じるものです。
私はどん底の成績でも友人がいたから、諦めずに努力し合格する事ができました。
友人と支え合い、試験に合格する事だけを目標に大多数がやっている事を勉強して下さい。
一歩ずつ進んでいれば大丈夫!
フォローしてね♪
医師国家試験がストレスな人(特に今成績が悪い人)