論文の書き方~論文の構成を一皿のステーキに例えて理解しよう~

こんにちは。ヨーロッパ・オーストリアにて医学留学中で論文を書くことが大事な仕事になっている生活を送っています。
今までにケースレポートを合わせて10本の論文の執筆経験があり、現在も4本執筆しています。

最初は全く書き方が分からず、壁にぶち当たる日々でしたが、上級医の指導のおかげで、今では自分で論文を書くことが出来るようになりました。

その、過程で、論文の構成・それぞれのパートの役割について理解し、抵抗を減らすことができた感覚がありますので、それを本日は共有したいと思います。

それはつまり、私の中にある以下のような感覚です。

論文を一皿のステーキに例えるならば、

title= 料理の名前
introduction = メニューに書く料理の説明
method = 肉の焼き方
result = 肉自体
discussion = 肉の味付け・付け合わせ

考えてみてください。ステーキはどうすればおいしいでしょうか?

やはり大切なのは肉の品質が一番。そして次に焼き方ですよね!
味付けも大事ですが、いいお肉なら塩コショウだけで十分おいしいです!
メニューへの説明がうまければお客さんが頼んでくれますね。
でもやっぱり、おいしいかどうかの評判には大切なのは肉の品質が一番。そして次に焼き方

少し説明を加えていきます。

introduction = メニューに書く料理の説明

introductionの仕事は読者をひきつける事です。

その研究を行う重要性を理解してもらわないといけません。

ですから、その研究の背景知識や、どこまで分かっていて、ここが分かっていないという事を述べる必要があります。

つまり、読む価値のある論文なのか、食べる価値のある料理であるのかを伝える必要があります!



method = 肉の焼き方


method ではその研究の方法の妥当性をきっちり伝える必要があります。

CTやMRI、採血などの検査の方法が妥当であるのか、エンドポイントの設定の仕方は妥当であるのか、大切なのは症例群のエントリーや除外基準が妥当であるのかどうかです。

勝手に自分で決めたやり方ではなく、今までの研究の歴史できちんと認識されているやり方である必要があります。

例えばQRS幅拡大は120ms以上と決めらえていますが、勝手に135msと定義して話を進めてもだれも聞いてくれません。

よって、素材の料理の仕方に似ています。ちゃんとした火加減で適切な時間で焼かなければ料理になりません

result = 肉自体

resultが最も重要です。

ここがあなたの論文のmain dish です!

努力して集めた研究対象群はあなたが得てきた素材です。

その素材がおいしければおいしいほど、いい料理になるように、
研究の素材がよければ価値のある論文になります。

いい素材を得ることが非常に大変ですが、産地特産のものがあるように、その土地その土地できっといい素材は見つかると思います。



discussion = 肉の味付け・付け合わせ


discussionを書くのは難しいですよね。。

以前はdiscussionがうまく書けないと論文にならないっと思い非常にハードルを高く感じていました。

何かdiscussionが一番難解で一番大事な部分だと思っていました。

しかし、それは違います。一番大事なのは素材!肉!resultです!

discussionは味付けでしかないと思う事でdiscussionをかけるようになりました!

要は、味付けてです!

自分の研究で得られた知見がいかにすごいかという事をのべ、味付けをするんです!

例えば、QRS幅拡大が心不全の予後指標でるという結論の論文を書いているとすると、

discussionでは、
同様の結果を出している論文を持ち出し、結果の妥当性を主張する
QRS幅拡大の原理を説明し心不全の予後指標となっている事の妥当性を主張する
QRS幅拡大が以下に簡便で流用性が高いかを強調する

などして、自分の結果を論理的に味付けするんです。


<まとめ>
大事なのはresultとmethod!!
discussionとintroductionも上手に仕上げる必要があるが少し肩の力を抜いて♪
論文はとっつきにくく、執筆は苦行の連続ですが、
上記のような感覚を持っていれば楽になるのではないでしょうか。
今回は簡単にまとめたので、また詳しくまとめたいと思います。

フォローしてね♪

シェアしてね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です