育休うつ?男性(父親)の育児休暇中の過ごし方の工夫

写真出典:Image credit: PublicDomainPictures on Wunderstock (license)

オーストリアで生活中に第二子が産まれ育児休暇(育休)をとりました。

家族とかけがえのない時間を作る事ができました!

ただし、急に育児のウエートが増加した事でしんどく感じる事もありました。

同じような困難を感じる人にも役立つように、

ストレスをためずに健やかに過ごすために私が行った工夫を共有します!

目次

オーストリアの育児休暇(育休)について

日本と比較しヨーロッパはライフバランスの仕事へのウエートが少なく、育休も非常に一般化されている印象を受けています。

私が住むオーストリアには育休といっても選択肢が3つありました。

難解で理解が不正確なところがあるかもしれませんが、参考に以下に記載します。

育休①;お父さんの月(Papamonat)

1か月間。生後12週までの間に使用する事が可能。

職場からの給料は止まるが、育休手当に加えfamily time bonus という補助がでる。

育休②;育児休暇 (Elternkarenz)

2か月以上。子供が2歳まで使用する事ができる。母親と父親で分けることも可能。

職場からの給料は止まる。育休手当の受給期間と合わせる必要がある。

育休③;パートタイムの育児休暇 (Elternteilzeit)

子供が7歳に達するまでパートタイム(最低週に12時間)で働くことが出来る。

利用できるのは会社に3年以上勤務している人。

2021年10月現在、まだまだコロナウイルスによるパンデミックの状況は続いており、講義などの業務の多くはオンラインで行っていました。

教授と相談の結果、テレワークをと有給休暇を使って1か月職場から離れる事にしました。

同時期に日本に住む妹夫婦にも第二子が産まれ、義理の弟が1か月の育休を取っていました。

育休を取るに当たり、「その間の分まで仕事を済ませて行くように」と指示するような理解のない上司で苦労したそうです。

オーストリアで同僚から「なぜ日本の仕事の生産性はそんなに低いのか」と聞かれたことがあります。

今や日本はOECD加盟国の中で生産性が一番低い国である事で有名のようです。

本来、育休や有休などをとる事に障壁などあるべきではないですが、残念な事に日本では高い壁がありますね。

少しずつですが、日本の働き方も改善されていくはずです。

ゆくゆくは男性が自由に育休がとれる時代が訪れる事を期待しています。

私の育休中の生活

私達は35歳の日本人の夫婦で、1歳の娘に加えて、2021年10月にもう一人娘を授かりました。

年子です。

帝王切開での出産だったので傷があるため妻は6週間の間は新生児より重いものを持てません。

基本的には新生児を妻が、1歳の娘を私がみるという風に役割分担しました。

私の当初の育休中の生活をまとめました。

育休前は8:30に自宅を出て、仕事をして17:30に帰ってくる生活を送っていましたので、青のマーカーで記した部分が育休中に増えた子守の部分です。

5:30起床。自由時間~
7:301歳の娘が起床。家族の朝食の準備をする。
7:501歳の娘にご飯をあげながら、朝食を食べる。
1歳の娘と自分のお出かけの準備。妻起床。
8:301歳の娘を大学の託児施設に預けるために出発。
9:00~自由時間
12:001歳の娘をお迎え買い物して帰る
12:301歳の娘にご飯をあげながら、昼食を食べる。
1歳の娘の子守。3日1回ほど1時間ほど寝てくれる。
18:001歳の娘にご飯をあげながら、夕食を食べる。
1歳の娘の子守。1歳の娘をお風呂に入れる。
21:301歳の娘の寝かしつけ
22:30~自由時間
23:30就寝

育休うつ?

この生活を開始して1週間ほどで、疲れが出てきました。

作ってあげたごはんを1歳の娘が全然食べてくれなかったり、

ごはんを食べないままお出かけの時間が迫り焦ったり、

オムツからうんこが漏れた際に、立ち上がろうとする娘を抑えて被害を最小限に食い止めたり、

その後、うんこがついた洋服達を洗ったり、

絵本を読んでとせがまれて、同じ絵本を5回も6回も連続で読んだり。。

些細な事で妻と喧嘩してしまう事があり、ストレスを溜めてしまっている事に気が付きました。

そこで自分とそして家族がより健やかに過ごせるように生活の工夫に取り組みました。

今後私のように育休中にストレスを感じてしまう男性が増え、「育休うつ」なる言葉もできるかもしれませんね。

育休中の生活の工夫

工夫①:睡眠と運動!

まずは生活の基本である、睡眠と運動の改善に取り組みました。

以前は職場のジムで週に2,3回1時間程度の運動を日課にしていましたが、職場に行かないため運動の習慣がなくなっていました。

そこで、1歳の娘の子守の延長で抱っこひもで抱っこして毎日近くの丘を登るという習慣を始めました。

1時間程度で往復できる距離ですが、12㎏の負荷を加えて坂道を登るので汗ばむ程度の運動になりました!

そして睡眠ですが、6時間の睡眠を習慣に心がけていましたが、思い切って増やす事にしました。

子供の寝かしつけをしてそのまま寝てしまう事があったので、一層の事21:30に一緒に寝ることにしました。

なのでおおよそ8時間睡眠にあてることにしました。

妻の睡眠の確保のためには一工夫をしました。

妻が寝ている部屋から1歳の娘のおむつセットなどを移動させ、朝は妻の睡眠を妨げる必要をなくしました。

また、1歳の娘を連れて散歩に出かけることで、静かな環境を作り、妻が好きな時間まで寝てもらえるようにしました。

工夫② 生活の中で何にストレスを感じているかを考える

子守といえど色々とあるので、何が特に負担になっているか考えてみました。

私の中で大きな存在だったのは、ごはんをなかなか食べてくれない事、午前中の託児所で昼寝をしてきて元気マックスの娘の相手を午後にやる事だと思いました。

ごはんについては娘が好きなボロネーゼを作る事にしました。2時間ほどかかりましたが、その後ごはんの時にスムーズに食べてくれるようになったので、私としては大成功でした。

日中の元気な時間に託児所に預ける事にして、昼寝しやすい11時ー13時の間は家で子守をすることにしました。

工夫③ 頼れるものには頼る

海外生活で親戚は周りにいませんが、頼るれるサービスには頼る事にしました。

前述の託児所は週に20時間までという制限ぎりぎりまで利用させてもらい、1歳の娘が一番元気な時間帯に遊びにいってもらう事にしました。

また、料理をする負担を減らすために、宅配を利用する頻度を増やしました。

私が所属する大学にはベビーシッター交換制度なるものがあり、希望する大学生が大学職員の子供のベビーシッターをしてくれるというものがあります。こちらにも登録し、利用を開始しました。

工夫④ 素直に妻に相談する

新生児に付きっ切りで、私よりも自由時間も睡眠も確保できていない妻に弱音を吐いてしまうのは、

情けないし申し訳ないとも思いましたが、

ストレスを溜めて家族にあたってしまう事の方がよくないと思い、

素直に妻に話をしました。

「自分なりに子守を頑張っていて、今抱えている量が自分の限界だと思う」と話ししました。

幸い、妻は理解を示してくれ、

「私は子供が産まれるまで母性本能を自覚したことがなかったが、妊娠・出産を通して体の変化と伴に母性が生れ子供を愛おしく思っている。

貴方はホルモンの変化などもないのに父性を出してよく頑張ってくれて、育休を取って子守をしてくれている事に感謝している」

と言ってくれたのでありがたかったです。

そして、役割分担をたまに交換するようになりました。

私が苦手な1歳の娘にごはんあげる事を妻が代わりにやってくれ、その間私が新生児をあやしたり。

少し交代するだけでも気分転換になり、とても助かりました。

工夫と取り入れた後の生活

以上の事でカスタムできる所をカスタムした後の私の日課はこんな感じになりました。

5:30起床。自由時間~
7:301歳の娘が起床。家族の朝食の準備をする。
7:501歳の娘にご飯をあげながら、朝食を食べる。
1歳の娘と自分のお出かけの準備。妻起床。
8:301歳の娘を抱っこして丘まで散歩する事で運動の時間を確保
10:001歳の娘の子守。2日に1回ほど1時間ほど寝てくれる。
12:001歳の娘にご飯をあげながら、昼食を食べる。
12:301歳の娘を大学の託児所に連れていく。
13:00自由時間~
15:001歳の娘をお迎え。
1歳の娘の子守。
18:001歳の娘にごはんをあげながら夕食を食べる。
1歳の娘の子守。1歳の娘をお風呂にいれる。
21:301歳の娘の寝かしつけと同時に就寝

妻と喧嘩もすることなく、穏やかな気持ちで残りの期間を過ごす事ができました。

新生児は朝から夜までに大きさの変化があるほどすごいスピードで成長します。

この時期を父親として一緒に過ごし、愛情を注げたことは非常に貴重だと思います。

育休を取ってよかった事は一言で言えば家族の絆が強くなった事でしょう。

年子の子育は大変ですが、その最初の困難さを妻と共有した事で信頼関係が強固になったと感じます。

1歳の娘とずっと一緒にいた事で、さらに1歳の娘がなついてくれた気がします。

また、夫婦2人で子守をする事で余裕が生れ、笑いの多い穏やかな時間となったので、

2人の娘へ居場所があるという安心感を与えられたのではないかと思っています。

まとめ

今後日本人の男性もどんどん育休をとるようになると予想しています。

日本人男性は文化的に育児になれていないと思うので、急に育児のウエートが増えることで私のようにストレスを抱える人も多いのではないのでしょうか。

育児は時に女性だけでなく男性にもストレスとなりますが、

家族が健やかに過ごせるように、私の経験も参考に工夫をして頂けると幸いです。

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CHIROME
大学医学部卒→研修医→循環器内科・医学博士→宇宙医学の研究のため2年間海外留学(就職)。日々直面する色々な問題と格闘した軌跡を共有します。 サーフィン・バスケットボール・登山が好き。